枢機卿のお部屋

WIXOSSのことを中心にあれやこれやと。

「さあ、仕切り直しや刃クン!!」

 どうもご無沙汰してます。任務遂行の為、エゴの強化に余念がないカーディナルです。
 前回の更新から早2ヶ月、ディーヴァセレクションの情報やアニメ新作の情報が続々と公開されていますね。私はアニメの放送は「INTERLUDE DIVA」の発売日やこれまでの商品の発売スパンから考えて、来年4月辺りだろうと予想していましたが、蓋を開けてみれば来年1月放送開始…良くも悪くも裏切られました。
 もうやめてタカラトミー!! 2ヶ月連続の新商品発売で私たちのサイフクロスはゼロよ!!!


 さて今回は、以前提唱させていただきました「SWOT分析」によるロジカルな構築法を交えつつ、新たなるメルデッキを紹介したいと思います。
 え、またメル?と思ったそこのあなた! 安心してください、前回紹介のものとは似て非なる構築ですよ!


 それでは早速、以前執筆しました「SWOT分析」にならってメルを分析してみましょう。
 ※以前の記事については以下のリンクを参照願います。
デッキ構築のすゝめ - 枢機卿のお部屋


 以下は私が約10分ほどかけて、ざっくりと分析した結果になります。

【強み(メル自身が得意とすること)】
 ①チャームの存在をトリガーとする各種効果(バニッシュ、連続アタック等)
 ②瞬間的な2エナチャージ効果(「メル=ヴェスパー」の出効果)
 ③エナゾーンからのシグニ回収効果(「メル=ヴェスパー」の出効果、「羅菌姫 プロテイン」の出効果)

【弱み(メル自身が不得意とすること)】
 ①チャームの存在を前提とする効果が多いため、単体では仕事をしないカードがしばしば存在する
 ②自力でエナチャージが出来るカードが「メル=ヴェスパー」の出効果くらいしかない

【機会(自分以外に対し有利なこと)】
 ①バニッシュ耐性、バウンス耐性の付与が容易なため、それらを主な防御手段とするデッキに対して強く出られる
 ②チャーム付与シグニに対するパワー増加が可能なため、マイナス付与をされても耐えきる状況を作ることができる

【脅威(自分以外に対し不利なこと)】
 ①「機会」の①に関連して、逆にトラッシュ送り、アタック不可効果付与に弱い
 ②「弱み」の①に関連して、ハンデスに弱い

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図1:SWOT分析(キーセレメル)


 次に、上記を「『強み」『機会』を伸ばし、『弱み』「脅威』をカバーする」形に整理し、構築の方針をまとめてみましょう。

【「強み」「機会」を伸ばす】
 ①他のルリグにはあまり見られない特長である、チャームをトリガーとした「連続アタック」「バニッシュ耐性、バウンス耐性付与」を活かす
 ②貴重なデメリットなしの2エナチャージ・回収効果を活かす

【「弱み」「脅威」をカバーする】
 ①エナゾーンを第二の手札とし、必要とあらばエナゾーンからその時必要とするカードを回収できる仕組みを整える
 ②複数の耐性を組み合わせ、状況に合わせて耐性の穴を埋められるようにする
 ③ハンデス対策として、手札への依存度をなるべく下げる(もしくは必要以上に上げない)


 さあ構築の方針がだいぶまとまってきました。あとはこれらを満たすデッキを知識をフル動員して形にするだけです。というわけで今回私が構築したデッキがこちらになります。

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写真1:ルリグデッキ
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写真2:メインデッキ(非LB)
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写真3:メインデッキ(LB)


 はい、以前の構築からガラリと変わりましたね。一番顕著なのが「羅菌 バオバブーン」「羅菌 サメカンユ」の全リストラでしょうか。
 これには理由がありまして、上記の分析の通りハンデスに弱いメルにおいて、今まで以上に手札への依存度を上げることになる「バオバブーン」「サメカンユ」の防御コンボはあまり現実的ではないという結論に至ったためです。
 考えてみてください、あのコンボに重きを置くデッキがハンデスデッキと当たった時のことを。バオバブーンを確保できず、ただ突っ立っているだけの存在に成り下がったサメカンユのことを。
 また、これらを無理に採用すると「あのコンボを成功させる為にデッキを調整する」という、言わば逆転現象が起こってしまいます。
 これでは本末転倒。そもそもコンボとは勝利を引き寄せる為の『手段』であり、『目的』ではありません。
 というわけで、ミイラ取りがミイラにならないうちに、このコンボのパーツは全部抜きました。ちなみにこういう逆転現象は、私に限らず皆さんの身にも起こる可能性の高いことですので、構築の際はくれぐれも注意してください。


 各パーツの解説については今更珍しいものも無いかと思いますので割愛しますが、主な動きとしてはこんな感じです。

 ・1~3ターン目:「繚乱する花束 アルフォウVSハイティ」を展開し、「羅菌 オレイン」「羅菌 ビタミンB2」で相手ライフが4点以下になるまで少しずつ相手ライフを削っていく。
 ・4ターン目:「メル=ヴェスパー」の出効果込で12エナを貯めたら、「時雨の調 ゆきめ」で相手キーを無力化、「大器晩熟」で相手盤面と防御に使われそうな4エナを除外し、「羅祝石 ダイヤブライド」、「羅菌 カーボ」、「羅菌姫 ウェディ」又は「羅菌姫 プロテイン」の盤面で5点をもぎ取る。



 このデッキについては近所のウィクロスパーティーやカードラボ様のDiscordイベントにて、計3~5回ほど実戦投入を行っています。それを踏まえての改良点は以下の通りです。

 ①12エナ(「晩熟」8エナ、「ゆきめキー」1エナ、「ダイヤ」2エナ、「カーボ」1エナ)に届かないことが時折発生する
 ②4ターン目までに相手ライフを4点以下まで削り切れないことが時折発生する
 ③成功率もさることながら、仕留め損なった際のリカバリーがほぼ不可能


 ①については、メルにとって能動的なエナチャージを行える機会が「ヴェスパー」へグロウしたタイミングのみというのが原因です。この問題については「サポーター 明治&有栖&江良」である程度対応できると考えています。1ターン目に展開すれば4ターン目時点で3エナ、「ヴェスパー」の出効果も含めれば5エナを稼ぎ出すことが可能です。

 ②については、「羅菌 ビタミンB2「食菌 イースト」等、ランサー関連シグニの採用率を増やすことでカバーすることを検討しています。この方が構築において無理がないですしね。

 ③については、「ゆきめキー」で無理やりに相手の防御網に穴を空けるのではなく、状況に即した耐性付与で出来る限り相手の防御手段をいなしていく方向に発想を切り替え、空いたルリグデッキ1枠に防御性能のあるカードを投入するという方がいいような気がしています。問題は何を投入するかなんですけどね…。


 紹介については以上となります。
 今のキーセレクションの環境は、かつてのように防御点数を高くすれば勝てるというものでは無くなっています。それは「四炎楚歌」を連打する某デッキの隆盛を見ても明らかです。
速効で相手を刈り取る、ショットで一気に仕留める、相手リソースを徹底的に削る…良くも悪くも、こういった一芸に秀でたデッキの時代なのです。

 余談ですが、これらに対応できるものがあるとすれば、リソースを削られてもあまり問題にならない程度に低燃費、尚且つ防御性能に定評があり、デッキの動きも巡り巡って相手のリソース干渉に繋がるデッキ…具体的にはユキあたりではないかなと勝手に思っています。
 これは上記Discordイベントで何度か対戦していただいた某氏を見てのことで、「アルフォウVSハイティ」でしっかりバックを固めつつ、エナを与えれば「ナンバー・バインド」で、エナを与えなくても0コストの「ブリーディング・フォース」で守りに来る光景に、私は頭を抱えるしかなかった、という経験があるためです。
 いやアレはホントきつかった…。実際勝てませんでしたし。


 それでは今回はこの辺で。
 あ、言い忘れるところでしたが、10/10はDiscord「WIXOSS集会所」様のLGP直前リハーサル対戦会に、そして10/17は柏の「LGPウィクロス総選挙」にお邪魔する予定です。
 後者では流石に無理ですが、前者では今回紹介したデッキの改良版での対戦リクエストも受け付けますので、興味のある方は気軽に要望してみてください。ではでは。