枢機卿のお部屋

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LGPに行ってきました ~大会後閑話~

 おはようございます。こんにちは。こんばんは。
 「高貴な人は高貴であるが故に、凡俗以上に身を律してその規範を示さなければならない」を是とするカーディナルです。

 今回は、去る10月17日に全国各地で開催されました「LGPウィクロス総選挙」のうち、私が参加した柏大会での使用デッキ解説と、簡単にではありますが戦績レポートを行わせていただければと思います。しばしお付き合いください。

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図1:参加賞の布マスク。これを付けて外を出歩く勇気は私にはありません。

1.はじめに

 それでは早速デッキ紹介から。使用デッキのレシピは以下になります。
 

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図2:2020/10/17日時点デッキレシピ

 
 
 7/11に開催された「エアウィクロス未来博」で台湾のHAYAMI氏が使用したものをヒントに、以下の点を盛り込み独自色マシマシで構築したものになります。

  1. 特にミラーマッチで有利に立つため、少なくとも大元のデッキ以上の防御性能を有する構築とすること
  2. メインデッキの動きを阻害しないよう、ルリグデッキ側のエナ消費を控えめにすること
  3. アーツ「四炎楚歌」を複数回使用するタマ(以下楚歌タマ)と対面した場合のことを考え、仮に相手が楚歌を複数回使用してきたとしても、防御手段が無くならないようにすること


 このデッキをDiscord「ウィクロス集会所」様主催の直前リハーサルで回した際には、なかなかの好成績を収めることができました。



2.ルリグデッキ解説

■華代・零
■華代・壱焼

 言わずもがな。0ルリグは???に更新したい気持ちも無いわけではないですが、非公認とはいえ昨年開催の交流会にて多くの猛者を下し自力獲得した唯一のコングラウェディングなので、私にとっては???以上の価値があるかなと。



■華代・爾彩焔

 買っちった。(画像略) ようやくLRPに更新しました。



■炎真爛漫

 抜くことを検討している、なんて人と大会時にお会いしましたが、とんでもない。これがあるからレベル2がレベル4、5とも互角に渡り合えるのです。
 ガード制限などオマケ、本質はマルチエナ潰しとアーツ使用制限にこそあります。



■焼風水月

 純粋に色拘束の緩い3エナ2面防御というのもありますが、今回の採用にはもう一つ理由があります。それは後述。



■オリジナル・サプライズ

 焼風と同じく、いえそれ以上に色拘束が緩い、そして3面防御が出来る可能性、リフレッシュダメージを狙える可能性も僅かながらに存在する。またこちらも焼風と同じ採用理由があります。



■カウンター・ヴァンプ

 今回一番の隠し玉。無論楚歌タマ対策です。ただしこれ単体でどうこうなるとは考えていません。上記「焼風水月」「オリジナル・サプライズ」と組み合わせて使用します。
 例えば相手が楚歌でこちらのエナその他諸々を全て焼き払ったとします。この状況は逆に言えば、ヴァンプの①②効果が満たされたことになります。
 今回の例ではベットせずに②効果の3エナチャージを使用しますが、ここでミソなのが上記2アーツの選択になります。

  • エナチャージで赤または青エナで構成された3エナが溜まる→焼風使用
  • エナチャージで黒エナを含む3エナが溜まる→オリサプ使用

 とまあこんな具合に、どういうエナチャージが行われたとしても確実に動くことが可能なのです。

 またサーバントが行く可能性もありますが、それはそれでオイシイです。相手がイノセンスを使用していたとしても、イノセンス使用後にエナゾーンに置かれたマルチエナはイノセンスの対象外ですからね。

 ちなみにベットできるようなら、ベットして意味のある状況であるならベットしたほうがよいです。エナ消費を抑えている関係上、爾彩焔のコイン獲得効果に回すだけのエナは確保できますし、アーツ2枚以下という条件も余裕で満たせるはずです。



■鎮護国禍

 このデッキで唯一ダブクラを付与できる1枚。よって基本はアンロックから破棄まで一直線に使ってしまいます。



■サポーター 鈴原るる

 メイン中に邪魔なシグニを退かし、アタック中に邪魔なシグニを退かし…尚且つ相手に余計なエナを与えない。ダブクラ盤面を通す一助になるのは間違いありません。
 そして何より優秀なのが、イノセンスで機能不全に陥らないという点です。(これはにじさんじのユニークキーにも言えます)
 上記ヴァンプ+αのコンボと絡めて3面防御を成し遂げましょう。



■時雨の調 ゆきめ

 炎真同様に、これがあるから華代さんはレベル4以降のルリグと対等に渡り合えるのです。相手の防御手段を潰す、大事。バウンス、優秀。無条件サーチ、優秀。結論、偉い。



3.メインデッキ解説(非LB)

■羅原 Sk……×4
■羅原 Anfo…×4

 お手軽2面除去セット。所謂最強のふたり



■羅原 Nce…×1

 伝統の保険。使用頻度がかなり低かったので抜いてもいいかもしれません。


■羅原 Ka…×2

 このデッキはオリサプの条件達成のためや、必要パーツを引き込みやすくするためにデッキを掘り進む能力が要求されます。それを成すのに最適なのがこの過酸化アセトンです。
 普段他のシグニのことは「エスケー」「アンフォ」「オンちゃん」等々としか呼ばない私が、唯一正式名を覚えた原子シグニでもあります。



■中装 アダマスフィア…×1

 基本的にはオリサプで釣ってきて3面防御を成す為の採用ですが、後述のC3H8と並べることでC3H8のパワーを上げ、アタックトリガーの対象ラインを引き上げることが出来ます。また自動効果は自身の出効果だけでなく、アリョーヌ出効果やKa効果でも誘発します。便利。
 ちなみにオリサプで場に出す場合、トラッシュで構えるよりエナで構えた方が安全との気づきを得ました。


■サーバント O2…×4
■サーバンド D2…×3
■サーバント Q2…×1

 オシャレ枠兼「血晶照射」採用と思わせるブラフとしてQ2を採用していますが、正直D2でも一向に構いません。



4.メインデッキ解説(LB)

■羅原 Fg…×2
■羅原 Pab…×1

 この辺りは固定枠。
 Pabはもう1枚は入れたいんですが枠が…というのと、アリョーヌで使い倒せるからいいかという理由で泣く泣く1枚にしています。



■羅原 C3H8…×4

 最強のレベル1原子。相手レベルが上がれば上がるほど強度とアタックトリガー範囲が増していく動く可燃物。1枚2枚しか積んでいない人は是非思い切って4枚入れてみてください。



■羅原姫 On…×1

 某シェフから飛び蹴りをくらわない方のOnちゃん
 4枚採用している人が圧倒的に多いですが、アサシンを付与するだけのエナ的余裕がない場合が殆どであり、またアリョーヌで使い回せるという結論に至ったため最低限の枚数にしました。



■羅原姫 Mdia…×4

 C3H8と役割が被る部分はありますが、LB増強が出来る、アタックが通れば手札を稼げる、安定した3000以下焼きができるといった理由から4枚採用としました。



■兄妹の原童話 アリョーヌ…×4

 ピン挿しの原子をとにかく使い回す、回して回して使い倒すためと、ヴァンプでのエナチャージでエナゾーンに落ちる確率を最大限まで高めるため4枚採用としました。
 あと忘れがちですが、マイナスを飛ばす効果も割と優秀です。直接面空けは出来なくとも、C3H8で焼ける範囲まで下げるといった使い方もできます。



■札探の蒼天 メイ…×3

 最早説明不要。今回は4枚あるとかえって邪魔になると考え3枚としました。



■堕落の砲女 メツマ…×1

 強制リフ狙いと黒の比率を上げる目的で試験採用。
 …したのはいいんですが、リフ狙いで採用しているという都合上、初手に来てもらいたくない1枚でもあります。
 あと対ウリス戦で死ぬほど場に出したくありませんでした。世の中上手く行かないものです…。



5.戦績

■1回戦:ミラー(台湾型)…後攻○

 こちらのほうが防御に長けているということもあり、ダブクラ面をヴァンプで叩く、3面要求には2面防御で応じる…といったダメージコントロールをしていき、余裕をもって勝利しました。



■2回戦:青緑リメンバ…後攻×

 序盤若干無理に動いたというのもあるのですが、気づけば手札が枯渇状態で思うように動けない状況に陥っていました。一応それをリカバリーできるタイミングもありました。

 相手:「聖墓の蒼天 ムンカルン」で点要求
 自分:手札1枚、るるキー展開中、ヴァンプ温存

 という状況でして、ここでるるキー破棄効果をムンカルンに当ててわざとハンデスを誘発させ、それを理由にヴァンプの③効果(相手効果でハンデスを受けていたら6枚になるようドロー)を使っていれば…使っていれば勝てたかどうかはともかく、少なくとももう少しまともに動けたはずなんです。まあ後の祭りなんですが…。



■3回戦:エルドラ…先攻×

 柏まで来てまさかの身内戦。実は相手が何をしてくるかはお互い8割くらい分かっていました。そりゃあ何度も手合わせしてますし当たり前って奴ですね。
 ですが勝負を分けたのはこちらがメイちゃんで相手のハンドを確認したことでした。こちらのルリグデッキ公開でオリサプが見えてしまったことで、相手はオリサプ完全ケア(パワーラインを底上げした上で、場出しケアで面を空けずに3面要求)で攻めてきました。当然こちらとしては対抗策がなく…といった具合です。
 対戦後、相手からは「オリサプが見えなければケアせず突っ込んでた」と言われ、私は「ああ、これはこういう不測の事態にもある程度対応できるよう改良しないと駄目だわ」と悟りました。



■4回戦:ウリス…先攻×

 元よりマイナス効果中心で面を空けてくるデッキ、ヴァンプが防御として機能しない時点で構築上不利寄りな対面ではありました。
 LBで2点くらい誤魔化されたことに加え、上記ムンカルンと同じ要領で6枚ドローしたにも関わらず鯖を引き込めなかったことが決定打となり、敗北してしまいました。



■5回戦:緑ピルルク…後攻○

 ダブクラ連パンほぼ完全耐性の「コードアート W・S・B」(以下パーフェクトWSB)で多少のライフ差をひっくり返して詰めにくる、所謂一点突破型のデッキであればおそらく負けていたと思います。(事実、予選後のバトルラッシュでパーフェクトWSBと「大器晩熟」で詰めに来るデッキと当たりましたが、見事に完敗しました)
 ですが今回はそういった過度な圧力は受けず、またこちらの点要求で相手にアーツを吐かせている感覚を覚えたこともあり、ほぼこちらのペースでゲームを制することが出来ました。



■6回戦:にじさんじ(でろーん)…先攻○

 受けるところは受け、防ぐところは防ぐ、そして返しに最大打点を叩き込み相手の防御札を吐かせるというメリハリの効いたプレイングが出来たのではないかと自負しております。
 ちなみに相手が炎真効果をよく把握していなかった為か、エナ管理をミスしてドリームトライアングルを撃てなかったという場面がありました。




 といった感じで、戦績としては6戦3勝3敗、全40名中の20位という結果に終わりました。
 そして何故かマッチングを想定した楚歌タマとは一度も当たらず…。喜ぶべきなのか残念がるべきなのか…。

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図3:最終順位表


 楚歌タマといえば、巷では楚歌タマの恐ろしさばかりが声高に叫ばれているようですが、楚歌タマが行う行動ひとつひとつを分析し、逆に何であればその動きに対抗できるかを見極めていけば、決して極一部のルリグ以外は手も足も出ないといったことはない、と私は考えています。
 少なくとも構築と運用次第では、どのルリグでも完封とは行かずとも一矢報いることくらいはできるはずです。例えばコイン5枚を獲得し、コイン1枚消費のコイン技を持つルリグであれば、1コインキー、2コインキー(ぶりっつあーや辺り)、ヴァンプ、準限定アーツ、ハッピー5を採用する…といった具合です。これなら無理のない範囲で相手の全力・必殺の楚歌連打を防ぎきることも可能なはず。

 要は「上辺だけの情報を鵜呑みにしていたずらに騒ぎ立てるのではなく、きちんと相手を理解し正しく怖がりましょう(警戒し、無理のない範囲で対策を打ちましょう)」ということです。
 もう少し言うなら、敵は決して無敵の怪物ではありません。握った者を確実に勝利に導くエクスカリバーでもありません。そこは勘違いなさらぬよう。



 話は変わりますが、帰路の途中で改良案について考えていたところ、突如「焼者必遂の採用は一周回ってアリなのでは? 今回結構多色構成のデッキと当たることが多かったし、しかもそういうデッキに限ってエナ管理がシビアな状況だったよなあ」というのを思いつきました。
 それだけなら私事だけで済んだのですが、帰宅後LGPの最終結果を調べたところまさかの必遂採用の華代さんが優勝したというじゃありませんか。
 こういう偶然ってあるんですねえ…。



 今回はこの辺で。ではでは。